投稿日:2016/10/11
設立にむけて動き出す当初は、右も左もわからない状況の中で、起業に向けて動いていかなければなりません。
素人が調べながら、行うには限界があります。
専門家に相談をされている方は多いと思いますが、何か問題が起きてから相談にくる方が多いと思います。
そこでよくある相談をまとめてみました。
これから起業を考えている方の参考になればと思います。
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「設立時の発行株式数が少なすぎる」
設立した瞬間は株主が少数なので、少数の株だけ発行しておけばといったケースをよく見かけます。
しかしベンチャー企業は成長するに当たって、株式を発行することによる資金調達をしたり、ストックオプション発行をしたりするのが普通です。
にもかかわらず100株しか発行していないと、VCの持株比率を細かく設定できなかったり、従業員に発行済株式総数の1%分以上でしかストックオプションが付与できなくなるといった事態に陥ります。
株式分割をして株式数を増やすこととなりますが、株式分割をするにあたっては株主総会が必要となったり、登記手続が必要となったりして、無駄な時間とお金がかかります。
ですので、設立段階からある程度株式の数を多めにしておくと、のちの手間が省けると思います。
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「創業者間の持株比率の設定でミスを犯してしまう」
典型としては、友人数人で創業し、同じ数だけ株式を持つことです。
一見当然のようにも見えますが、全創業者が同じだけの株式を持つと、意思決定がスムーズに行なわれないとの事態が考えられます。
代表は投資契約等の当事者となり、通常は株式を売却することができず、また様々な制約も課されるため、代表がその義務に見合うだけの多くの株式を持つことは不公平とは言えないと思われます。
上場等との関係での安全株主対策の面からも、代表に株式を集中させておいた方が好ましいと言えます。
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「初期の段階で第三者に株式を割当て過ぎる」
株式の持株比率は経営者にとって非常に重要なものです。
なぜなら、持株比率によって単独で決定できる内容が変わってきますし、ベンチャー企業においては、持株比率の低下と引き換えに多くの資金を調達したり、ストックオプションを発行することにより重要な人材を採用したりすることが通常であるからです。
資本政策は起業家にとっての生命線ですので、起業の前後において色々な人の意見を聞いた上で決定するのが良いのではないかと思いますし、特に専門家に相談すべきポイントかと思います。
株についての知識・情報が少ないことで、会社・お金・そして大切な人を失ってしまう可能性もあります。
創業前にお金の知識として、株の知識もしっかりと理解しておくことが大切だと思います。